先人達の知の恵み。
報徳の心は今も続いています。
掛川図書館の地下には、
膨大な数の蔵書が眠ります。
歴史ある報徳図書館から続く
由緒正しき知の遺産。
今を生きる私たちに託すため、
有志の方々の寄付による多くの蔵書は、この街の人々の
宝として今も守られています。
掛川は報徳の教えの息づく町。
報徳の教えとは、二宮尊徳(金次郎)が独学で学んだ神道、仏教、儒教などと、農業の実践から編み出した、豊かに生きるための知恵です。この知恵は掛川の人づくりやまちづくりのヒントとして引き継がれています。
中央図書館の向かいにある大日本報徳社。
報徳社とは二宮尊徳が唱えた報徳思想の普及・実践をめざして作られた組織で、全国の報徳運動組織をまとめたのがこの大日本報徳社です。
門柱には左に「経済門」、右に「道徳門」と刻まれ、これは道徳と経済の調和した社会づくりをめざす、報徳の教えを象徴するもの。
敷地内には明治期を中心に建てられた歴史的建造物、大講堂、仰徳記念館、仰徳学寮、淡山翁記念報徳図書館などを見ることができます。
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■大日本報徳社
淡山翁記念報徳図書館は大日本報徳社の第二代社長、岡田良一郎(淡山)の没後その功績を記念して作られました。
二宮尊徳の唱えた報徳思想とは、「至誠・勤労・分度・推譲」を行うことで、人は物質的にも精神的にも豊かに暮らすことができるというもの。
■至誠
まごころを尽くすこと
■勤労
自分の本分を一生懸命にやること
■分度
自分の能力や立場を自覚し、分をわきまえること
■推譲
勤労、分度して生じた財を子孫や社会のために譲ること
報徳運動を起源とする掛川市立中央図書館には、今でも報徳図書館時代の資料が報徳社からの管理委託図書として大切に保管されています。地下の書庫にはその他、市民の寄付による蔵書も多く、報徳思想の「推譲」の精神が伝わってきます。