一生、人は成長できる。
新しいことを学ぶ喜びを
掛川は知っています。
報徳の精神が根付いた掛川が
全国に先駆けて、
スローライフ宣言をしたのが
2002年。
生涯学習運動を通じたまちづくりを
して来た歴史があります。
人は一生学び続けることができる。
新しいコトにチャレンジするワクワクは掛川市の精神文化の一つです。
掛川は、「学ぶことが好きなまち」と言えるかもしれません。
民力度ランキングで上位にランキングされることも珍しくなく、子どもの教育においても高い順位を保っています。
家族、ファミリーで移住する方が気にする「塾」の数も多く、進学や学習することに意義を見出す人が多い土地柄なのかもしれません。
平成28年度の「全国学力・学習状況調査」では、平均回答率で全国・県と比較すると、小学校、中学校ともに、全国と県を上回っています。
一例をあげると、静岡県の中学校平均が全国5位で、それらを上回る掛川市の中学校のレベルは全国トップレベルとなっています。
そこには、どんな秘密や物語が隠されているのでしょうか?
学校での偏差値教育にのみならず、掛川の特徴、学習をキーワードとして取材を進めると、いくつかのキーワードが浮かんできました。もしかすると、その理由の一つかもしれません。
そのキーワードは「報徳」と「生涯学習」です。
掛川市のシンボルである掛川城の東に、歴史を感じさせる建物があります。「大日本報徳社」です。すこし聞きなれない言葉…、でも、「二宮金次郎(にのみや きんじろう)」という名を聞いたことがあります。
学校や公園に置かれた像、薪を背負って本を読むあの像と、掛川には大きな繋がりがありました。
報徳思想(ほうとくしそう)は、二宮尊徳が説き広めた経済思想、経済学説です。概要は、経済と道徳の融和を訴え、私利私欲に走らず社会貢献をすれば、それは自分にいつか還元されますよ。という思想です。
グーグルで「報徳思想」と検索すると上位に出るウィキペディアに、載っている写真は、掛川市のあの建物でした。至誠・勤労・分度・推譲に分類される思想を広げた人が、「二宮尊徳(にのみや そんとく)」通称二宮金次郎さんだったのです。
二宮金次郎さんが広げた「報徳思想」の本社所在地は静岡県掛川市掛川1176番地。今から全国的に知られる、お勉強している二宮金次郎さんの思想の本拠地は、掛川でした。
詳しく興味がある方は、下にリンクがありますからぜひ見てください。
ともあれ、掛川の人は、子供の頃から学校や地域、周りの大人の人から、すこーしづつ「報徳」的な考えの影響を受けて育っている、と言っても過言ではないかもしれません。
もう一つのキーワードは「生涯学習」です。
掛川市では、昭和54年に全国に先駆けて「生涯学習都市宣言」を行いました。さらに、平成19年12月21日、掛川市議会において掛川市生涯学習都市宣言を決議していました。
掛川市における生涯学習とは、個人の学びを自己の充実のみならず、まちづくりに生かしていこうという大きな特徴があります。その宣言の中に「一生涯学び続けていこう」という一文があります。
掛川の人と話しを進めると、言葉のはしや、考え方の底に、ちらりと見え隠れするもの、それらが、報徳の考え、生涯学習の考えなのかもしれません。
難しい話は少し横に置きましょう。取材を進めると掛川の人は「実に楽しそうに何かを学ぶ」姿を目にしました。そして、それは「新しい人に会う」ことの喜びにも見えます。
新しいコトを学ぶ、そうすると、まだ知らぬ知識を持つ、今まで会ったことの無い人に出会う、新しい自分が生まれていく。そんな自分の成長を子どものみでなく大人も楽しむことに「価値」を見出すまち、それが掛川と言えるかもしれません。
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■掛川市、「スローライフシティ」宣言
2002年掛川市は、21世紀の暮らし方・まちづくりに向けての理念を8つの項目にまとめ、「スローライフシティ」宣言を行いました。